
新潟県央地区を拠点に子ども食堂や助産院を運営する「笑虹然(えこぜん)」が、三条市西中の古民家をリノベーションして、助産院を中心とした居場所づくりに取り組んでいる。産前産後の母親やその家族を支援し、子どもたちや地域の幅広い世代がのびのびと安心して過ごせる空間を目指している。
笑虹然は、助産師の中村正子さん=三条市=が代表を務める。2022年1月に子ども食堂を始め、22年5月に出張助産院も開院した。新生児訪問などを行う中、「子育てに関係していない、いろんな世代の人を巻き込みたい」と、地域全体で子どもを育てる場として23年に空き家だった古民家を購入して居場所として整備を始めた。
家の愛称「赤丸ハウス」は中村さんの娘が名付けた。2階部分が助産院「笑虹然」で、1階が誰でも利用できる居場所だ。訪れた人が一緒に食事をしたり、子どもたちが自由に遊んだりと、利用方法や条件を定めていない。
活動は「子どもが子どもらしく、笑顔で過ごせること」を軸に据える。きっかけは、遊ぶ前に母親の顔色をうかがう子どもの姿を見たこと。中村さんは「子どもが無邪気に育つには母親がゆとりを持ち、幸せに暮らせる環境が必要」と話す。「第二の実家」のような...
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