
炭焼きの体験会を前に、熟練の技術で手際良く準備を進める関係者=11月8日、加茂市宮寄上
新潟県加茂市宮寄上の粟ケ岳県民休養地で11月10日と17日、窯で焼いた炭をかき出す、「炭焼き体験」が行われる。里山の生活を支えた伝統産業を伝えようと、市が開催。8日には技術を受け継ぐ年配住民が炭焼き小屋に集まり、炭の原料となるコナラの木を窯の中に並べる作業などに汗を流した。
粟ケ岳の麓にある七谷地区は1960年頃まで炭焼きが盛んで、県内有数の産地だった。良質な木炭は粟ケ岳にちなんで「岳炭(たけずみ)」と呼ばれ、重宝された。
加茂市は90年、休養地の敷地に炭焼き小屋を建て、例年、紅葉の時季に体験会を開いてきた。2024年の今秋は10月中旬から計5回企画。登山客やキャンプ客らが、約48時間にわた...
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