
国史跡の「耳取遺跡」。史跡公園として整備する市の計画が足踏み状態となっている=見附市北谷地区(本社小型無人機から)
見附市の国史跡「耳取遺跡」を史跡公園として整備する市の計画が、着工前の段階で滞っている。工事にも使うアクセス道路の試掘調査で遺跡が見つかり、ルートの再検討が必要となったためだ。2023年度中に道路整備の基本設計を終える予定だったが、いまだに着手できていない。さらに、公園広場の整備についても、安全上の観点から、計画を見直す必要が出ており、宙に浮いた状況となっている。
耳取遺跡は見附市北谷地区の丘陵地にある。縄文時代の中期から晩期の集落跡が確認され、多数の土器や土偶が出土している。市民俗文化資料館の田中真理学芸員は「一つの丘陵で、縄文時代の何千年も集落があったのは珍しいと評価されている」と話す。...
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