
夏でも冷たいと評判の柏崎市の水道水をPRしようと、市上下水道局と新潟工科大(藤橋)の学生が、オリジナルのコップを共同で製作した。「安心、安全、安価」の三つの特長が伝わる涼しげなデザインのコップは今後、市内の飲食店や宿泊施設に無料で配布され、お冷やの提供に使われる予定。学生らは「柏崎市の水道水の魅力を再確認してほしい」と期待を込める。
柏崎市の水道水は、市内に三つある水道専用ダムを水源としている。市上下水道局によると、太陽光の影響で水温が上昇しやすい水深の浅い河川から取水するよりも、冷たい水道水を供給できるという。さらに夏場は、より水温が低いダムの下層から取水するため、他自治体よりも10度ほど冷たい水が供給される。
市上下水道局の職員は、市民に限らず、市外から訪れる観光客らにも市の水道事業をPRしようと、飲食店などで使用するオリジナルデザインのコップ製作を発案。市が2023年に実施した、ふるさと納税を財源とした基金を有効活用するための企画コンテストで選ばれた。
製作に当たり、若い世代にも関心を持ってもらおうと、新潟工科大にデザインの協力を依頼。建築や都市デザインを学ぶ学生約20人の参加が決まった。
学生らは三つある水道専用ダムのうち、最も古くに建設された川内(こうち)ダムの視察などを通して水道事業について学び、23年11月からデザインに着手。色合いやロゴの形など、試行錯誤を重ねながら約1年かけて製作した。
完成したコップには、白色で蛇口としずくが描かれ、市の水道水の特長である「安全」「安心」のほか、コップ1杯当たりの値段を示す「0・03」という数字が記されている。

製作に当たった修士2年の原澤祐樹さん(23)は「三つの魅力を言葉で伝えるとともに、透明なグラスに白色を使って描くことで、冷たさや清涼感を視覚的に感じられるように工夫した」と語る。修士2年の松浦咲稀さん(23)は「水道局の方々と相談しながら、納得いくものができた。たくさんのお店に使ってほしい」と呼びかけた。
学生のほか、市職員らが考案した、水源の米山から蛇口までの流れを青色で描いたデザインのコップも合わせ、4000個が市内の飲食店や宿泊施設に配布される。
市上下水道局の...