裂き織りで湾曲した模様が織れるよう改良した織機の道具「筬」と中堀至さん=佐渡市戸中
裂き織りで湾曲した模様が織れるよう改良した織機の道具「筬」と中堀至さん=佐渡市戸中

 島の伝統的織物「裂き織り」で、波状の模様を表現する「よろけ織り」が可能になるよう、織機に付属する道具を改良した佐渡市の大工が、さらに「虹」のように湾曲した模様が織れるよう、道具を改良した。

 2年前に東京からUターンした戸中の大工、中堀至さん(75)は今春、上横山で裂き織り工房を運営する加藤智津栄さんの依頼で、「よろけ織り」が可能になるよう、縦糸の位置を整える長方形の道具「筬(おさ)」の改良を成功させた。

 中堀さんは、筬を湾曲させれば、虹のような模様も織ることが可能になると考え、5月に試作。両津地区の知人の織り手、佐藤喜子さんと協力して布を試作したところ、いったんは湾曲した模様が織れても時間が...

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