
在日米海軍の掃海艦「ウォリアー」が7月、新潟市の新潟西港に寄港し、報道陣に向けて艦内や装備などを公開しました。実はこの「ウォリアー」は木造船なのです。この時代に木造の軍用艦とは驚きですが、掃海艦の役割を知ると、その理由が見えてきます。なかなか見る機会のない艦内を紹介しつつ、木造艦のナゾにも迫ります。
ウォリアーの全長は約68メートルで、排水量は約1250トン。それほど大きくはありません。7月に新潟西港へ入った海上自衛隊の護衛艦「あがの」が全長133メートルなので、半分ほどです。
掃海艦は機雷を発見し、除去することで海域の安全を確保し、艦船の航行を助ける役割を担います。その任務から、小型で機動性の高い船体が求められている面もあるのでしょう。

外観からはとても木造とは思えません。一部の外板は強化プラスチックのようなもので覆われているのでしょうか、表面は平らでなめらかです。きれいに塗装されていることもあり、鋼製の船体と見分けはつきません。船尾に回ると、継ぎ目の様子や塗装面の凹凸から木造の雰囲気がわずかにあるように感じられます。

ウォリアーは「アヴェンジャー級」の10番艦。掃海艦を表す記号のMCMと、艦番号の10を組み合わせて「MCM10」とも呼ばれます。米海軍第7艦隊に所属し、長崎県の佐世保に配備されています。

艦長はレイモンド・ピアナ少佐です。ピアナ艦長は新潟県について「酒、コメ、フルーツなどが有名ですよね。笹団子、へぎそばを食べてみたい」と語っていました。どうやら機雷だけでなく、訪問先の名物を見つけるのも得意なようです。

タラップを昇り艦内へ。喫水線から入り口までの高さはなく、タラップの角度はゆるやかです。
ヴォーゲル大尉の案内で、まず向かったのは船尾の甲板。機雷や機雷除去の方法などが紹介されました。在日米海軍司令部の言語スペシャリスト、ニコラス・ドンリーさんが、分かりやすく翻訳してくれました。


機雷というと、...