「受信機からラジコになっても、人の手触りのあるラジオの魅力は変わらない」と話す池田卓生radiko社長

 インターネット時代に、ラジオ局の命運を握るのが、番組の共同配信サービス「radiko(ラジコ)」だ。新社長に現状や課題を聞いた。(聞き手、写真は共同通信編集委員・原真)

 ―ラジコは15年前に誕生した。

 「当時、TBSラジオの番組制作現場にいたが、若い世代が受信機を買わず、家電店でも売り場が縮小していた。ラジコができて、スマートフォンの中にラジオが入った。ライブ配信に加え、放送区域以外の局も聞けるエリアフリー(有料)、過去1週間の番組を楽しめるタイムフリー(無料)など、聞いてもらえる環境が整っていった」

 ―これまでの社長は広告会社出身で、ラジオ局出身は初だが、何を目指すか。

 「毎月850万人程...

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