IBFミニマム級世界戦でパンチを浴びる重岡銀次朗(右)=5月、インテックス大阪
 IBFミニマム級世界戦でパンチを浴びる重岡銀次朗(右)=5月、インテックス大阪
 2日に行われたボクシングの試合出場後に2選手が死去したことを受け、記者会見する日本ボクシングコミッションの安河内剛事務局長=10日、東京都文京区
 10回戦に短縮されたWBOアジア・パシフィック王座戦で、判定を待つ選手ら=12日、後楽園ホール
 過去15年の開頭手術後の死亡事例

 ボクシングの試合で頭部外傷による悲劇が再び起こった。2日に東京で行われた試合後、硬膜下血腫で開頭手術を受けたボクサー2人が相次いで死亡。日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛事務局長は「競技の存続に関わる状況」と危機感を示し対策を急ぐが、関係者の足並みはそろわず、安全管理の転換は簡単ではない。

 ▽1年半で3例

 神足茂利さんは東洋太平洋スーパーフェザー級王座戦12回戦で引き分けた後、医務室で意識を失い、8日に死去。8回TKO負けした浦川大将さんは搬送中に意識が急低下し、9日に亡くなった。1952年のJBC発足後、国内の同一興行で2人が死去したのは初めて。昨年2月の1人を含め、わずか1年...

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