津市のスーパー「ぎゅーとらラブリー久居店」で、カスハラへの注意喚起のポスターを持つ店長の増田邦宏さん=9日
 津市のスーパー「ぎゅーとらラブリー久居店」で、カスハラへの注意喚起のポスターを持つ店長の増田邦宏さん=9日
 津市のスーパー「ぎゅーとらラブリー久居店」で掲示された、カスハラへの注意喚起をするポスター=9日

 後を絶たないカスタマーハラスメント(カスハラ)に対し、三重県が罰則付き防止条例の制定に動き出した。実効性を重視した踏み込んだ対応。相次ぐ被害に歯止めをかけなければ働く人たちの健康が損なわれる、との危機感がにじむ。一方で、消費者が萎縮して正当なクレームを伝えられない状況を回避する必要もあり、識者からは罰則対象行為の明確化が不可欠との指摘も出ている。

 ▽浴びた罵声

 「やったるぞ、覚えとけよ」。津市のスーパー「ぎゅーとらラブリー久居店」で昨年から店長を務める増田邦宏さん(41)は、支払い方法の確認をきっかけに腹を立てられ、店員が泣き崩れるまで罵声を浴びせられた被害があったと明かす。

 商品への不満や...

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