かゆみを抑えようと服をまくったディナさん(左)と母アスマさん=8月13日、ガザ北部ガザ市(共同)
 かゆみを抑えようと服をまくったディナさん(左)と母アスマさん=8月13日、ガザ北部ガザ市(共同)
 ガザ中部デールバラハで給水車を待つ子どもたち=8月14日(共同)
 ガザ北部ガザ市で給水車に集まる人たち=8月13日(共同)
 ガザ北部ガザ市で給水車に集まる子どもたち=8月13日(共同)

 人道危機が深まるパレスチナ自治区ガザでは食料や医薬品に加え、水不足が深刻化している。イスラエル軍の爆撃で井戸や浄化施設が破壊されたほか、境界封鎖で清潔な水が搬入されないためだ。水不足は衛生環境の悪化を招き、皮膚疾患が増えているとの指摘も。連日の猛暑が拍車をかける。共同通信ガザ通信員が患者を取材した。

 ▽週に1度

 8月中旬、北部ガザ市の海辺にある避難民テント。3平方メートルほどの狭い空間で、ディナさん(8)が顔を大きくゆがめた。体中に発疹があり、母アスマさん(35)は「衣服が触れるだけで痛みとかゆさが増すようだ」と話す。

 テントの数メートル先には下水の水たまり。布とビニールをつなぎ合わせたテン...

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