78分類の道路標識分類データと国内唯一の歩道の安全性評価データを公開、 研究/教育機関のAI研究開発を促進

2025年10月9日
ジオテクノロジーズ株式会社

 ジオテクノロジーズ株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:八剱 洋一郎)は、AIを活用した研究開発向けのオープンデータとして、「道路標識分類データ」および、「歩道の安全性評価データ」を、本日G空間情報センターで無償公開しました。

 今回公開するのは、全国の走行調査画像から抽出した標識画像を78種類に細分化した「道路標識分類データ」と、歩道の危険度を5段階に評価した国内唯一の「歩道の安全性評価データ」です。

 これらのデータは、研究機関や教育機関におけるAI研究開発での活用を想定しており、交通安全や都市計画分野での研究開発を加速させ、安心・安全な社会の実現に貢献することを目指します。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202510086746-O1-ifyy6WsD

<「道路標識分類データ」のイメージ>

 

■ オープンデータ概要

 今回、「道路標識分類データ」と「歩道の安全性評価データ」の2種類を公開しました。G空間情報センターのサイトからダウンロードして利用することができます。

【G空間情報センターWebサイト】https://front.geospatial.jp/

 

◆ 道路標識分類データ

 ジオテクノロジーズが全国の走行調査により収集した「走行画像」から抽出した、一時停止などの道路標識画像とアノテーションデータ*です。当社の地図整備において、画像から道路標識をAI認識するための教師データとして活用されています。従来オープンデータとして公開されている海外のデータは、標識をまとめて1種として扱っているのに対し、今回の「道路標識分類データ」は日本の交通規則に沿って、一時停止や右左折禁止など標識の指す意味ごとに細分化しており、その分類が78種にものぼる点が特長です。主に自動運転や先進運転支援分野でのAIによる画像認識等の活用を見込んでいます。

 *画像などのデータに情報を付与し、AIが理解・学習できるように整理したデータを指します。

 

◆ 歩道の安全性評価データ

 歩道の安全性については、歩道の独立性や万が一の場合の車両接触の危険性について判断しています。実際の「走行画像」を、解析し、歩道の安全性を5段階で評価した国内唯一*のデータです。この分析により、危険個所を特定することができるため、交通安全施策や都市計画などでの活用が期待されています。今回、文京区全域をオープンデータとして公開します。

 プレスリリース:デジタル地図を活用して、交通事故ゼロへ 

 *2025年9月時点ジオテクノロジーズ調べ

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202510086746-O2-oWF8ScL0

<「歩道の安全性評価データ」の表示例>

 

■ AIをより有効に活用するために

 近年、交通安全や都市計画などの分野においてもAI活用が急速に進展し、データの重要性がますます高まっています。AI開発では、AIに学習させるための大量かつ高品質な教師データが不可欠ですが、従来オープンデータとして公開されている海外のデータは、日本特有の道路事情に対応していないため、日本の企業や研究機関が独自に教師データを準備する必要があり、そのコストと時間の負担がAI開発の障壁となっています。

 当社は創業以来約30年にわたり、基盤事業として地図整備に取り組む中で、40億枚にものぼる日本全国の現地調査画像をはじめ、AI開発用途の教師データなど、ユニークかつ膨大な独自データを蓄積してきました。今回、主に交通安全分野における研究開発機関や教育機関でのAIを活用した研究開発を促進することを目的として、保有データの一部をオープンデータとして公開します。

 当社のオープンコミュニティ参画に向けた第一歩となる本取り組みが、交通安全や都市計画分野での研究開発を加速させ、新たな価値とビジネスの創出を促進するとともに、安心・安全な社会の実現に貢献することを期待しています。

 

■ FOSS4G 2025 JAPAN講演について

 本オープンデータの公開にあたり、当社の研究開発部門の担当者が、2025年10月11日(土)・12日(日)に開催される地理空間情報のオープンソースソフトウェアに関するカンファレンス「FOSS4G 2025 JAPAN」にて講演します。

 

 講演タイトル:オープンデータコミュニティ貢献の第一歩

 登壇者:ジオテクノロジーズ株式会社 デジタル GISディベロップメント R&D 北 悠人

 公式サイト:https://www.osgeo.jp/foss4g-2025-japan/

 

■ ジオテクノロジーズ株式会社について

 当社は、1994年の創業から一貫してデジタル地図を提供しています。翌年には地図ソフト「MapFan」を発売。その後、国内初のiモード地図や、カーナビ、法人向けの地図データ、位置情報ソリューションをはじめ、高度な自動運転の実現に不可欠なAD/ADAS用地図をいち早く提供しています。

 また、2020年にリリースしたポイ活アプリ「トリマ」に代表されるアプリケーションのユーザーとの接点により、人の移動やその背景にある意識といった現実世界の状況「インサイト」をリアルタイムで把握することが出来るようになってきています。

 当社は、これらの人流をはじめとする膨大なビッグデータと、約30年間整備してきた地理空間データを掛け合わせて最先端技術を用いて分析することにより、「今この瞬間のインサイト」を提供し、より快適でサスティナブルな世界の実現という社会貢献を目指しています。

 

本社所在地:東京都文京区本駒込2-28-8 文京グリーンコートセンターオフィス

代表者  :代表取締役社長         八剱 洋一郎

設立   :1994年5月1日

事業内容 :オートモーティブビジネス/エンタープライズビジネス/マーケティングビジネス/コンシューマービジネス

コーポレートサイト:https://geot.jp/