
佐渡市役所に掲げられている懸垂幕。2023年の登録は困難な状況となった=28日、佐渡市千種
「佐渡島(さど)の金山」が当初目指していた2023年の世界文化遺産登録が難しくなったと末松信介文部科学相が28日に明らかにしたことを受け、新潟県の佐渡市民に落胆が広がった。ウイルス禍で地元経済が冷え込む中、登録が遠のいた失望に加え、推薦書提出の半年後に「不備」が知らされたことに対して、国への不信感を指摘する声も聞かれた。
「ウイルス禍で観光業などが落ち込む中、来年の登録が大きな励みだった。こうした結果に島全体が大きく落胆している」
登録推進に長年取り組む市民団体「佐渡を世界遺産にする会」の中野洸会長(81)は28日、市役所での会見で肩を落とした。
推薦された構成資産の一つ、西三川砂金山の地元...
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