
世界文化遺産登録を目指す「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)を巡り、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が推薦書の不備を指摘し、登録への道のりにブレーキがかかった。政府は今年3月には既に異変に気づいていたとみられるが、県や佐渡市などへの説明は報道で明るみになる直前の7月27日夜だった。政府は「空白の5カ月」について詳しい説明を避けており、地元では困惑と不信の声が渦巻く。
推薦書の不備により、2023年の登録が困難な情勢だと報じられた28日朝。県世界遺産登録推進室は対応に追われた。県幹部は「全く知らなかった」と驚きを隠さなかった。
政府はユネスコの指摘をいつ把握したのか。急きょ記者会見した文化...
残り1121文字(全文:1421文字)