
東京電力福島第1原発事故から3月11日で13年を迎えた。日本産食品は、中国や韓国など7カ国・地域が輸入規制を続けている。原発処理水東京電力福島第1原発1~3号機の溶融核燃料(デブリ)を冷やす注水などが原因で発生した汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化した水。トリチウムは除去できず、他の放射性物質もわずかに残る。敷地内のタンクでの保管量は約134万トンと容量の98%に達し、2023年8月24日に海への放出を始めた。東電の計画では2051年まで続ける。の海洋放出福島第1原発事故により、発生し続ける汚染水から除去できる放射性物質を取り除いた「処理水」を薄めて海に流すこと。除去できないトリチウムの濃度が国の基準の40分の1未満になるよう海水で薄め、海底トンネルを通して原発の沖約1キロで放出する。東電の計画では2051年まで続ける。に反発する中国は2023年、日本産水産物の輸入を全面的に停止した。日本政府は規制撤廃を働きかけているものの、解決は各国の政治的な判断に左右されかねず、交渉は難航しそうだ。
原発事故後に55の国・地域が日本産食品の輸入規制を...
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