
金属接合の技術を検討するミズホの山田崇史課長(右)と県工業技術総合研究所のスタッフ
医療機器メーカーのミズホ(東京)が主力工場の五泉工場(新潟県五泉市)を拠点に、異種の金属を接合させる先端技術を用いた人工股関節材料「ステム」の研究を進めている。それぞれの金属が持つ強度と柔軟性を生かし、患者に最適な治療を提供できる製品の開発を目指している。
人工股関節は、骨や関節軟骨が変形し痛みや機能障害が出る「変形性股関節症」などの治療で用いられる。変形性股関節症の主な治療法には、患者の傷んだ股関節から人工股関節に置き換える方法がある。
人工股関節の主要部がステムだ。大腿(だいたい)骨の内部に埋め込む部分(埋入部)と、骨盤側に突き出た部分(ネック部)とで構成する。
各部分に求められる特性は...
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