多くの花をつけたバラの木を愛でる来場者=5月28日、聖籠町蓮野
多くの花をつけたバラの木を愛でる来場者=5月28日、聖籠町蓮野
新調したパーゴラ(棚)の前でほほえむ二宮正光さん、葉子さん夫妻。園内の設計について葉子さんは「私の感覚。適当です」と笑った=5月28日、聖籠町蓮野

雑倉の壁につるを伸ばしたバラ=5月28日、聖籠町蓮野 

 新潟県聖籠町蓮野の国登録有形文化財・二宮(にのみや)家で、当主夫妻が育てたバラの一般公開が今年も始まった。もともとは物干し場だった場所に植え始めたバラが、今では約400種類にも増え、庭を彩る。300年近く続く旧家の蔵と洋風の鮮やかな花が醸し出す世界を楽しもうと、多くのファンが訪れている。

 江戸寛保年間(1740年代)から続く二宮家は、資金面で新発田藩を支えた庄屋格の旧家。敷地内にあるバラ園は約30年前、東京で銀行員をしていた現9代目当主の二宮正光さん(86)が、帰郷後に、妻の葉子さん(83)と趣味で育てたのが始まりという。

 植木市で買った苗を米蔵の脇に植えた、つるバラ「サラバンド」を皮切りに...

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