昨年撮影された、口を開いて威嚇し合うコブダイのヤマト(左)と小次郎。当時はヤマトの方が強かった=2023年7月、佐渡市北小浦(フリーウェイ佐渡店提供)
昨年撮影された、口を開いて威嚇し合うコブダイのヤマト(左)と小次郎。当時はヤマトの方が強かった=2023年7月、佐渡市北小浦(フリーウェイ佐渡店提供)

 新潟県佐渡市北小浦沖のダイビングポイント「赤岩」に生息するコブダイのボスが、世代交代しようとしている。10年以上トップを守り続けた「ヤマト」が勢力を落とし、複数の若手が台頭。ダイバーにはフレンドリーなコブダイたちだが、熾烈(しれつ)な縄張り争いが繰り広げられている。

 赤岩は水深20メートル前後にある、高さ約10メートル、幅約30メートルの天然の岩で、コブダイの餌となる甲殻類などが豊富だ。大きなこぶとあごが特徴のコブダイの雄は、赤岩周辺に数匹、一回り小さい雌は多数生息している。30年以上、コブダイの観察を続けている佐渡スキューバダイビング協会によると、見晴らしがよく、特に餌が多い頂上付近が代々...

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