イラスト=デジタル・グラフィックスセンター 高橋佐紀

 地震などの自然災害が各地で相次いでいます。乳幼児のいる家庭では、どのような備えが必要でしょうか。防災士に聞きました。

Q 災害に対してどのように備えたらいいですか。

A 家族で話し合うことが第一歩です。夜間や外出時など、被災する状況を複数想定して、どう行動するかを具体的に書き出してみてください。子どもの世話を親だけで抱え込まないよう、親戚や近隣などで手助けしてくれる人をリスト化するのも大事です。

Q 平時からできることはありますか。

A おむつなどを入れる普段使いのバッグに、液体ミルクやモバイルバッテリー、お菓子などを加えると外出先で被災した際に役立ちます。液体ミルクを嫌がる赤ちゃんもいるので、母乳で育てている場合には普段から試してみるといいです。ベビーカーでの移動が難しくなるケースに備えて、抱っこひもやスリングは常に持ち歩くようにしましょう。

Q 備蓄で心がけることはありますか。

A 非常時には、おむつやミルクなどが不足しがちです。多めに買って、使いながら買い足していく「ローリングストック」を意識してください。離乳食の場合は、レトルトを備蓄しましょう。ガスや電気が使えなくても調理できるよう、カセットこんろとボンベがあると安心です。

Q 避難所で子どもと過ごせるか不安です。

A 特に母親は、自分のことが後回しになりがちです。赤ちゃんの健康のためにも周りの協力を得ながら、無理をしないよう注意してください。慣れない環境で不安になり、大泣きしてしまう子もいます。好きなおもちゃなどを持って行き、いつも通りの過ごし方をするよう心がけましょう。

(日本防災士会新潟県支部新潟市地区の高橋伸絵副支部長に聞きました)

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