地震や津波、豪雨など自然災害が続いています。1964年の新潟地震1964年6月16日午後1時ごろに発生した地震。新潟県沖から山形県沖に広がる断層が引き起こした。震源は粟島付近で、マグニチュードは7・5。新潟県内の最大震度は、当時の観測方法で震度5だった。新潟県の資料によると、県内の死者が14人、負傷者は316人。新潟市では液状化現象とみられる被害で県営アパートが倒壊し、完成したばかりの昭和大橋が崩落した。製油所の石油タンクで起きた火災が約2週間にわたって続いた。や2004年の中越地震2004年10月23日、新潟県中越地方を震源として発生した地震。旧川口町(現在の長岡市)で震度7、旧山古志村、旧小国町(いずれも現長岡市)、小千谷市で震度6強を観測した。新潟県や内閣府の資料によると、地震の影響で68人が亡くなり、4795人が重軽傷を負った。住宅の被害は計12万1604棟で、このうち全壊は3175棟、大規模半壊は2167棟、半壊は1万1643棟だった。など、新潟県内では被害が発生してきました。1月1日には能登半島地震2024年1月1日午後4時10分ごろに発生した石川県能登地方を震源とする地震。逆断層型で、マグニチュード(M)7.6と推定される。石川県輪島市と志賀町で震度7を記録し、北海道から九州にかけて揺れを観測した。気象庁は大津波警報を発表し、沿岸部に津波が襲来した。火災が相次ぎ、輪島市では市街地が広範囲で延焼した。の発生から1年となりました。いま一度、災害への備えを見直してみませんか。「ハザードマップ」を読み解き、防災や避難についてまず知っておきたい「コレ」というポイントをQ&Aで紹介します。初回はハザードマップの基本から。

Q そもそもハザードマップって何ですか?

A 自然災害で被害が発生する区域や程度の予測を記した地図です。災害ごとに作られていて、色で分けて、視覚的に危険性が分かるようになっています。主に市町村が作り、公表します。住んでいる家や地域、職場や学校など日常的に過ごす時間が長い場所には、どのような災害の危機があるか調べてみましょう。

Q マップにはどんな種類があるの?

A 新潟県内では主に洪水、津波、土砂災害のハザードマップが作られています。一部の自治体は、ため池や地震などのハザードマップがあります。地震のハザードマップは揺れの強さを示し、建物の倒壊の危険性を知ることができます。

 災害の種類や作る市町村によって、ハザードマップの表現方法や書かれている内容が違います。避難する場所のほか、避難するルートなどが示されているものもあり「防災マップ」という呼び方もされます。

下越沿岸の各自治体が出している津波ハザードマップ

Q 何に使えるの?

A いつ、どこへ、どのように避難するかを考え、判断する際に役立ちます。災害時や災害が迫っている時、適切な行動やタイミングは、人ごとに置かれた状況で異なります。どういう状況下ならどう行動するのか、あらかじめ検討しておくといいでしょう。

 災害が迫っている時、危険な場所からは速やかに離れなくてはなりません。自宅を離れる避難(立ち退き避難)が必要なのか、どの経路で、どこへ逃げるのかを考え、判断するためには災害の危険性を知っておかなくてはいけません。リスクを少しでも減らす行動を取る上でも役に立ちます。

Q どこで見られますか?

A 各世帯に配られることが一般的です。配布していない自治体もあります。町内会などに入っていないと届かない例もありますが、多くの市町村がインターネットで公開しています。市役所や役場で配っていることもあるので、防災担当の窓口で聞いてください。

 また国が公開する「重ねるハザードマップ」「わがまちハザードマップ」というウェブサイトもあります。洪水や土砂災害など災害ごとの予測を重ねて表示させることもできます。

Q 災害ごとにもっと詳しく知りたいです。

A 次回以降、津波と洪水について紹介します。

◆防災メモ 「避難場所」と「避難所」の違いって?

刈羽村子育て支援センターの前に掲げられた看板

 避難とは、災害という難を避けるための行動です。必ずしも自宅を離れて「避難場所」に行くだけが避難ではありません。自宅が難を避けられる場所であれば、とどまることが避難行動となる場合もあります。

 「避難所」と「避難場所」の違いも知っておきましょう。「避難所」は災害で家を失うなどした人が一時的に生活をする場所で、「避難場所」は差し迫った災害から命を守る場所です。

 特に津波の時は「避難場所」を意識することが大切です。浸水が想定される地域の外で、十分な標高があるなどすれば、建物がなくても場所そのものが「避難場所」だと考えられます。

 学校などの中には「避難所」と「避難場所」の両方に指定されている場合があります。しかし、避難場所は必ずしもすべての災害に対応しているわけではありません。自宅に近い避難場所がどの災害に対応しているのかチェックしておいてください。

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