鈴木牧之について講演する木内昇さん=南魚沼市図書館
鈴木牧之について講演する木内昇さん=南魚沼市図書館

 直木賞作家の木内昇(のぼり)さん(57)の講演会が、新潟県南魚沼市六日町の市図書館で開かれた。江戸時代、塩沢の縮商人・鈴木牧之の「北越雪譜」が出版されるまでの40年の紆余(うよ)曲折を描いた長編時代小説「雪夢(せつむ)往来(おうらい)」を、木内さんは2024年末に刊行した。牧之について「江戸の人と生き方が対極で、粘り強さがあった」と評した。

 講演会は2月23日に開かれ、市民ら約140人が参加した。長年、牧之に興味を持っていた木内さんは、執筆前に南魚沼市を訪れ、鈴木牧之記念館や図書館、書店などで資料を集めたという。

 北越雪譜について、塩沢の風土や当時の道具などが描かれ、民俗学的にも素晴らしいと...

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