最終講義でトキ保護の歴史や近年の繁殖状況などを解説した永田尚志教授=佐渡市新穂潟上
最終講義でトキ保護の歴史や近年の繁殖状況などを解説した永田尚志教授=佐渡市新穂潟上

 2025年3月末で定年退職を迎える新潟大学佐渡自然共生科学センターの永田尚志教授の退官記念講演が、トキ交流会館(新潟県佐渡市新穂潟上)で開かれた。17年以上にわたりトキの研究を続けてきた永田教授が、野生復帰までの道のりや本州初放鳥への期待などを語った。

 新潟大学佐渡自然共生科学センターが3月8日に主催。オンライン聴講も合わせ、約200人の市民や関係者らが参加した。

 永田教授は、放鳥までに進められていた採餌や繁殖の研究や、放鳥後のトキの行動などを紹介。来年に石川県で行われる本州初放鳥にも触れ、「全国で5000羽を超えると、絶滅の危機から脱却できる」と今後の展望を語った。

 ほかに、日本野鳥の会の...

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