
回収した古着を並べ、活用策を提案する新潟大学の「Kホーム」メンバー=加茂市役所
ごみの減量化やリユース事業を進める新潟県加茂市で、新潟大学の学生が古着を回収する実証実験に取り組み、集めた古着の活用法を市に提案した。実証実験では220キロの古着を回収し、市民のリサイクル意識がうかがえる結果となった。リメークや譲渡・寄付といった提案を受け、市の関係者らが古着回収の事業化や実現性について意見交換した。
実証実験と提案発表は、学生らが地域を「第二のホーム」と捉え、課題解決を目指して活動するプログラム「ダブルホーム」の一環。学生は各地で活動し、加茂市では「Kホーム」のメンバーが活躍する。
市がごみの減量を進める背景にあるのが、加茂市・田上町消防衛生保育組合が運営する焼却施設「清掃センター」の老朽化だ。施設への負荷を減らすため、衣類ごみの削減を目指す市環境課が、学生に実証実験を依頼した。
「そもそも市民から古着が集まるか。全く分からないところ」(市環境課)からプロジェクトがスタート。古着回収は2024年11月、市主催のフリーマーケット「カモフリマ」で行った。チラシで周知し、当日はKホームのメンバー約20人が総出で作業に当たった。

提案発表会は3月18日に加茂市役所で行われ、中心となった4人がプレゼンテーションした。220キロの回収量について、学生たちは「予想以上の量で驚いた。需要がありそうな衣服が多かった」と報告した。
また、リユースに対する住民の意識向上が見込める活用法として、...
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