魚沼市歴史資料館に展示されている縄文時代の土器=3月31日、魚沼市今泉
魚沼市歴史資料館に展示されている縄文時代の土器=3月31日、魚沼市今泉

 魚沼市の文化財を集めた「魚沼市歴史資料館」が31日、魚沼市今泉の市役所旧広神庁舎1階にオープンした。地域の歴史を包括的に紹介する市内初の施設。これまで各公民館などに分散して置かれていた、旧石器時代から現代までの資料約550点を展示している。

 歴史資料館は、旧庁舎の利活用の一環として造られた。旧庁舎の1階部分を改修し、総事業費は約1億6千万円。文化財の魅力を発信し、観光・文化の拠点施設を目指す。

 展示室は広さ約300平方メートル。高さ約35センチの縄文時代の火焰型土器をはじめ、土器や石器を数多く展示する。縄文時代草創期から弥生時代後期の黒姫洞窟遺跡(大白川)の発掘品も並ぶ。

 古墳時代の古林古墳群(根小屋)からは多くの副葬品が出土した。中でも「円頭大刀柄頭(つかがしら)銀象嵌(ぎんぞうがん)」は、中央との交流があったことを示す貴重な資料とされる。

 「歴史の道」として、市内を通る「八十里越」「三国街道」「会津街道」の関連文書や絵図を展示し、古くから交通の要衝だったことを紹介する。小出島の戦いがあった北越戊辰戦争のコーナーもある。

陣がさや陣羽織、火縄銃などが並ぶ北越戊辰戦争の展示コーナー

 31日はオープニングセレモニーが行われ、...

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