
2024年12月の戒厳令を機に日本留学から一時帰国した韓羽慶さん。「衝撃でいてもたってもいられなかった」と当時を振り返った=6月4日未明、ソウルの国会前(共同)
韓国で李在明新政権が発足した。昨年12月の尹錫悦前大統領の「非常戒厳」宣言以降、弾劾訴追から罷免、大統領選と事態は大きく動いた。東京からカメラマンとして出張するたびに目についたのが、若い世代の政治参加だ。Kポップに合わせて踊りながら「弾劾」を訴え、選挙戦でも積極的に街頭に繰り出す。なぜ、当事者意識が強いのか。彼らの声を聞いた。(ソウル、大邱、済州島共同=坂野一郎)
▽大合唱
戒厳令の直後、ソウル中心部では連日、反尹政権デモが開かれた。ゲリラライブのように車道にステージ付きの車が設置され、鼓膜を圧迫する大音量のKポップが流れる。笑顔で跳びはねながら、大合唱する若者たち。日本のデモや政治運動のイ...
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