
下水道管の腐食が原因とされる埼玉県八潮市の道路陥没現場=2月
道路や上下水道など生活に欠かせない公共インフラの老朽化が進む。与野党とも対策を重要課題と位置付けるが、維持管理費の重い負担が自治体の財政を脅かす。政権は災害に強い国造り「国土強靱化」を掲げ巨額の予算を投じているが、事故や災害のリスクが高まる中、さらなる充実を求める声も上がる。
▽不安
埼玉県八潮市で1月、下水道管の破損が原因とみられる道路の陥没事故が起きた。石破茂首相は4月の国土強靱化推進本部の会合で「国民の不安が高まっている。老朽化対策を含め、ペースを緩めることなく着実に進める」と強調した。
政府は6月、2026年度からの5年間で20兆円強とする強靱化次期計画の事業規模を決定。漏水リスクが...
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