6月25日、米ロサンゼルス近郊のイベント会場近くで、事実婚の女性(手前右)と共に飲み物を売るガブリエルさん(仮名)。3月に拘束されたのもこの会場付近。「怖いが、生活のため金を稼がなければならない」と話した(共同)
 6月25日、米ロサンゼルス近郊のイベント会場近くで、事実婚の女性(手前右)と共に飲み物を売るガブリエルさん(仮名)。3月に拘束されたのもこの会場付近。「怖いが、生活のため金を稼がなければならない」と話した(共同)
 米国に不法入国したガブリエルさん(仮名)の右足首に取り付けられた監視装置。移民・税関捜査局への出頭後に取り外された=6月19日、ロサンゼルス(共同)
 米国ロサンゼルス、コロンビア
 6月24日、米ロサンゼルスで、事実婚の女性(右)に寄り添って歩く不法移民のガブリエルさん(仮名)(共同)

 米ロサンゼルスでトランプ政権の不法移民摘発に対するデモが起きてから6日で1カ月が過ぎた。摘発に反対する声が続く中、不法移民が難民申請手続きの一環として定期的に求められる出頭の際に拘束されるリスクが高まっている。「家族と離れ離れになるのが怖い」。不法移民のコロンビア人ガブリエルさん(31)=仮名=の心は波立ったままだ。

 6月20日、ロサンゼルスの連邦合同庁舎。デモ対応のため政権が派遣した海兵隊員が目を光らせるロビーを抜け、地下にある移民・税関捜査局(ICE)の待合室に入った。「緊張する」。同行した記者に、ガブリエルさんがつぶやく。

 待合室にいたのは約70人。中南米系が多いが、アジア系の姿も。緊...

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