
自民党派閥裏金事件の影響は、昨年衆院選に続き、参院選でも尾を引く。三重県では、自民現職が公明党の推薦を得られず、苦戦を強いられる。候補者乱立の兵庫県には逆風が吹く上、注目候補の出馬で一変した選挙戦の構図が追い打ちをかける。
▽三重
「前回以上に厳しいと肌身で感じる」。三重選挙区で3選を目指す自民現職の吉川有美氏(51)は5日、鳥羽市の街頭演説で危機感をあらわにした。裏金事件で政治資金収支報告書への不記載が発覚。推薦を得られなかった公明との連携は、県組織レベルの水面下にとどまる。
自民県連幹部は前回選に比べ、公明支持者の動きが鈍いと指摘。「推薦が出ていない影響だ。一部の票は野党に流れる恐れもあ...
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