記者会見する地震調査委員会の平田直委員長(左)ら=18日、東京都千代田区
 記者会見する地震調査委員会の平田直委員長(左)ら=18日、東京都千代田区
 記者会見する地震調査委員会の平田直委員長=18日、東京都千代田区
 計算方法と地震の発生確率

 政府の地震調査委員会が南海トラフ巨大地震の発生確率を見直した背景には、データの扱いや計算方法を巡る専門家らの論争があった。調査委は最新の科学的知見に基づき予測の不確かさを反映させたと強調する。一方、地震が発生すれば深刻な被害が見込まれる自治体からは「危険性を住民に分かりやすく伝えるにはどうしたらよいのか」と数値の解釈に戸惑いの声も上がる。

 ▽最善

 「地震は不確実な現象で、いつ発生するか明言できない。われわれが持つ全ての知識を使い科学として最善の方法で示した」。調査委の平田直委員長は、記者会見で一部改定の意義を強調した。

 調査委が従来、南海トラフの発生確率を割り出すのに用いてきたのは「時間予測...

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