第1号案件としてフェアフィールドシッピングの承継を支援
オリックス株式会社(本社:東京都港区、社長:髙橋 英丈)は、このたび、国内船主のフェアフィールドシッピング株式会社(本社:東京都中央区、社長:椎名 太郎)の事業承継を支援し、その手続きを完了しましたので、お知らせします。今後、海事関連企業における後継者育成および事業の持続的成長など、事業承継に関する課題を解決することを目的に、海事業界に特化した事業承継支援を本格的に開始します。
フェアフィールドシッピングは、1974年設立の外航船保有・運航管理企業です。代表者の「中長期的な事業継続と従業員の雇用確保」という意向を受け、オリックスが調整を行い、同社保有船と従業員をオリックスの取引先企業が承継しました。また、船舶の一部はオリックスグループの三徳船舶株式会社が引き受けました。
今後オリックスは、海事関連企業向けの事業承継支援を専門に行う人員を配置し、オリックスによる株式の取得に加えて、第三者への資産・株式譲渡の仲介、コンサルティングおよびアドバイザリーなど、顧客の状況に応じた最適な承継を支援します。
国内では、企業の代表者の平均年齢は63歳に達し、70代以上が占める割合は約35%※1と、いずれも過去最高を記録するなど経営者の高齢化が進んでいます。海事産業においても次世代経営者の育成が急務となる一方で、燃料費の高騰、人手不足、脱炭素やDXの対応など、多くの経営課題を抱えています。こうした状況を背景に、自社内での承継が難しい企業では、第三者による事業承継を検討する動きが広がっています。
オリックスは、1960年代後半に国内で中古船リースの取り扱いを開始して以来、船舶の保有・運航事業、売買・仲介、国際的な船舶ファイナンス事業を展開しています。2024年には事業承継を目的に三徳船舶の全株式を取得※2し、2025年には双日株式会社の船舶トレーディング事業の会社分割により設立されたソメックの株式を取得※3しました。M&Aを活用した事業拡大に取り組むとともに、船舶関連事業の多角化と海事関連業界を横断する取引ネットワークの拡充を進めています。
今後も、これまで培った経験と専門性を生かし、社会インフラとしての海事産業の持続的な成長に貢献してまいります。
※1 出典:東京商工リサーチ「社長の平均年齢 過去最高の63.59歳 最高齢は秋田県66.07歳、最年少は広島県62.45歳」(https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1200974_1527.html
)
※2 2024年2月15日付リリース:三徳船舶の事業承継に伴う株式譲渡契約を締結(https://www.orix.co.jp/grp/company/newsroom/newsrelease/240215_ORIXJ.html
)
※3 2025年3月19日付リリース:双日の船舶トレーディング事業へ出資(https://www.orix.co.jp/grp/company/newsroom/newsrelease/250319_ORIXJ.html
)
本件に関するお問合わせ先
オリックス株式会社 グループ広報・渉外部 TEL:03-3435-3167