中央画壇の画家に焦点
挿絵は、新聞や雑誌、書物などに記載された内容への関心や注目を深めるために挿入される絵のことで、絵画作家が描くことが多い。新聞紙面の挿絵はさまざまな大きさで挿入されており、小さなものはカットとも呼ばれ、本文とは直接関係しない絵柄の小さな絵は「こま絵」と呼ばれている。
新潟日報社には、1955(昭和30)年の新潟大火以後に掲載された挿絵原画が数十点残されている。新聞への掲載日が不明であったが、新潟県立図書館にあるマイクロフィルムでの調査によって、一部は確認することができた。
挿絵原画は、墨や黒いインクで描かれているものが大半で、線の太さや強弱、濃さなどの変化がつけられており、挿絵ならではの趣が...
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