江戸から平成 多彩な姿
子どもたちから良寛について興味を持ってもらうにはどうしたらよいか。本展のテーマはその答えを探ることである。
まず、良寛没後に刊行された印刷物を中心に、そこに描かれた良寛の姿を紹介していく。最初の印刷物は幕末の「良寛道人遺稿」の良寛の肖像であった。明治期には、冊子に折り込まれた大型ものも見られるようになる。大正期に入ると、安田靫彦(ゆきひこ)や津田青楓ら画家たちが良寛像を描き、良寛のイメージが広がっていった。長岡でも地元ゆかりの高村眞夫、水島爾保布(にほふ)ら画人たちが良寛の姿を作品として描いた。
1937(昭和12)年、文部省の「尋常科用 小学国語読本」第9巻に良寛の和歌(「子供らと てまり...
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