炎が能舞台を照らしだし、幽玄な雰囲気を醸し出した大須戸能の薪能=村上市大須戸
炎が能舞台を照らしだし、幽玄な雰囲気を醸し出した大須戸能の薪能=村上市大須戸

 新潟県村上市大須戸集落に伝わる県無形民俗文化財「大須戸能」の薪能が、大須戸の八坂神社で上演された。新型コロナウイルス感染拡大などの影響で中止が続き、薪能の開催は5年ぶり。ゆらめく炎に照らされた舞台の上を演者たちが優雅に舞い、幽玄な世界をつくり出した。

 大須戸能は、山形県の黒川能の役者が江戸時代後期に大須戸に滞在した際に伝えられたという。毎年、4月に定期能を、8月に薪能を上演している。薪能はこれまで同じ朝日地区の道の駅などで上演されていたが、ことしは初めて八坂神社を会場に、15日夜に開催された。

 舞台は舞囃子(ばやし)「猩々(しょうじょう)」と狂言「膏薬煉(こうやくねり)」で幕開け。山の端に日...

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