
米国からの観光客に牛尾神社を案内する前田富士子さん(左から2人目)。参道を歩きながら歴史や文化を丁寧に説明した=佐渡市新穂地区
新型コロナウイルス禍からの回復に円安傾向が加わりインバウンド(訪日客)が勢いを増している。10月27日投開票の衆院選では、各党が政策に「観光地域づくり」などを掲げる。「佐渡島(さど)の金山」の世界文化遺産登録決定後、国は外国人富裕層を地方に呼び込むためのモデル観光地区に「佐渡・新潟」を追加選定。佐渡観光に追い風が吹く中、現場では「おもてなし」の在り方の模索が続いている。(佐渡総局・榎本文)
10月上旬、佐渡市新穂地区の牛尾神社に30〜60代の米国人7人が訪れた。英語で質問に答えるのは、佐渡市羽茂地区在住の全国通訳案内士、前田富士子さん(64)。移動には自転車を使い、稲刈り中の田んぼや加茂湖な...
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