巨大な曲を鬼才が指揮
東京フィルハーモニー交響楽団はここ数年、指揮者アンドレア・バッティストーニの才能に賭けているようだ。イタリアのヴェローナ生まれの37歳。ごく若い頃から鬼才ぶりを注目され、8年前に東京フィル首席指揮者に招かれた。このオーケストラと、すでに20点のCDをリリースしていて、その曲目はベートーベンからイタリア・オペラやストラビンスキー、武満徹まで多岐にわたる。輪郭線のはっきりした壮大な音楽の演出ができる人だ。
そのバッティストーニが東京フィルとともに長岡にやってくる。
演目はマーラーの交響曲第7番「夜の歌」だ。読者の中には意外に思う方もおられるかもしれない。マーラーの交響曲としては一般になじみの薄い...
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