
田んぼに見立てた拝殿で、田起こしや田植えなどの儀式を行う宮方=2月6日、佐渡市下川茂
一年の豊作を祈る「御田植神事」が2月6日、新潟県佐渡市下川茂の五所神社で行われた。「宮方」と呼ばれる住民ら7人が、裃(かみしも)に身を包み、厳かな雰囲気の中で田植えの所作を奉納した。
神事は340年以上の歴史があるとされ、宮方が拝殿を田んぼと見立てて田打ちや田植えを行う県の無形民俗文化財。かつては女性の立ち入りを禁じていたが、時代の流れなどを踏まえて2018年から参加できるようになった。
笛の音で始まった神事は、育苗から田植えまでの7種類の儀式が約1時間かけて行われた。田植えの式では、1列に並んだ宮方が、神妙な面持ちで苗に見立てた松の葉を床にまいた。川茂地区の小学生ら17人も参加し、害鳥を追...
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