ゴール後に見た夕日。これまでの人生の中で一番美しかった=石川県志賀町
 ゴール後に見た夕日。これまでの人生の中で一番美しかった=石川県志賀町
 砂浜の道「千里浜なぎさドライブウェイ」を走り、SSTRのゴールゲートをくぐる参加者。苦労が一瞬で報われる=石川県羽咋市
 多くの観光客が訪れるようになったワイナリー「能登ワイン」=石川県穴水町
 能登半島とSSTRで走った道

 雲の隙間から、朝の光が漏れ始めた。午前4時半、東京湾沿岸。さあ、ラリーの始まりだ。バイクのエンジンに火を入れる。参加するのは「SSTR」というラリー。太平洋側の海岸を日の出の時刻に出発、列島を横断し、日没までに石川県の千里浜(ちりはま)にゴールする。

 午前7時、中央自動車道。強風でバイクが暴れる。長野県・安曇野で高速道路を降り一般道へ。田園風景、山の残雪、森の香り。五感で味わう自然、万歳だ。対向車線をバイクが何台も。昨日、ラリーを終えたライダーだろう。みんな笑顔だ。「ご安全に」と会釈した。

 「太陽との競争」は続く。だが、私は腕がしびれ、尻も割れるように痛い。岐阜から富山、石川県へ。時間の節約...

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