石破首相と面会する被団協代表理事の田中聡司さん=6日午前、広島市中区
 石破首相と面会する被団協代表理事の田中聡司さん=6日午前、広島市中区
 被団協代表理事の田中聡司さん=6日午前、広島市中区の平和記念公園
 平和記念式典でのあいさつを終えた石破首相=6日午前、広島市中区の平和記念公園(代表撮影)
 2024年12月、オスロでのノーベル平和賞授賞式から帰国後、広島市中区の原爆慰霊碑を訪れた田中聡司さん(右)ら
 7月、東京都内で開かれた核軍縮イベントで講演するノーベル賞委員会のフリードネス委員長
 広島市中区の平和記念公園。奥は原爆ドーム=6日午前
 世界の核弾頭数

 広島への原爆投下から80年となった。核の恐怖と廃絶を訴え続けた被爆者の活動は昨年、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞受賞に結実した。だが、国際社会ではむしろ核の脅威が高まり、日本は唯一の戦争被爆国でありながら核抑止に依存を強める。非核の願いと乖離する現状にあらがい、歩みを止めない被爆者の声は世界に届くのか。

 ▽1ミリでも

 青空が広がり、うだるような暑さの6日朝。広島市の平和記念式典に参列した被団協代表理事の田中聡司さん(81)の表情は厳しかった。「核保有国を1ミリでも動かさないと。生ぬるい平和活動では間に合わない」

 平和賞は「核の脅威に警鐘を鳴らす」(ノーベル賞委員会のフリ...

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