
東京都内で記者会見する大川原化工機の大川原正明社長=7日
警視庁が大川原化工機冤罪事件の検証結果を明らかにした。報告書に記されていたのは、事件かどうかの判断を左右する重要情報が立件に躍起になる現場から幹部に届かず、捜査の「暴走」に歯止めがかからなかった実態。風通しの悪い公安部のずさんな捜査の末、同社元顧問は起訴取り消しの前に亡くなった。「不当に拘束され命まで奪われた」と関係者の怒りは消えない。公安警察が歩む再生の道は険しい。
▽基本の欠落
「逮捕すること、悪人をつくることが仕事のようだ」。事件で1年近く身柄拘束された大川原正明社長は7日、東京都内で記者会見し、検証で明らかになった捜査姿勢に改めてあきれかえった。
警視庁によると、2017年5月、同社...
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