東京・千登世橋中で上演された舞台「沖縄戦と平和劇」
 東京・千登世橋中で上演された舞台「沖縄戦と平和劇」
 「平和な社会をつくるためには、身近な人を大切にし、日々の仕事や勉強を頑張ることが大事」と語る永田健作さん=東京・千登世橋中

 戦争を二度と繰り返さず、体験者の思いを若い世代に継承しようと、沖縄県の俳優が舞台「沖縄戦と平和劇」の上演を中高生向けに始めた。今後、平和教育のコンテンツとして各地で上演していきたい考えだ。

 「体験者の人たちは、必ず同じことを言います。『お願いだから、戦争を繰り返さないでほしい』『あの悲劇を自分たちの代で終わらせてほしい』と」

 7月、東京都豊島区にある千登世橋中の体育館。作・演出を手がける永田健作さん(43)は、生徒や保護者ら計約350人に真剣な表情でこう訴えた。

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