
最高裁で勝訴し、喜ぶ原告や弁護士ら=6月、東京都千代田区
生活保護訴訟への対応を議論する厚生労働省の専門委員会が13日、スタートした。しかし原告側は委員会設置を撤回するよう求めている。救済範囲の縮小など、厚労省に有利な結論を導き出しかねないと懸念するためだ。全面解決に向けて「まずは謝罪が必要」との主張も受け入れられず、両者の溝は深まっている。
▽寝耳に水
「専門委には訴訟の原告も弁護団もいない。声を聞くべきは学者ではなく当事者ではないのか」「なぜ違法な引き下げが行われたのか、検証すべきだ」。東京・霞が関の厚労省前で13日夕、原告や弁護士ら15人前後が抗議の声を上げた。
原告側は6月27日に最高裁で勝訴して以降、繰り返し解決方法の話し合いを厚労省に要...
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