
4月、衆参両院が開いた皇族数確保に関する全体会議に臨む額賀衆院議長(中央右)ら=衆院議長公邸
衆参両院で協議を続ける皇族数確保策を巡り、額賀福志郎衆院議長が目標とする「秋の結論」に暗雲が垂れこめている。議論をリードする自民党と立憲民主党に亀裂が生じたのに加え、参院選で「男系維持」にこだわる参政党が躍進し、与野党の構図が変化したためだ。識者は「国会の議論は論点を限定し、世論と乖離している」と警鐘を鳴らす。
▽信頼関係
「参院選後、速やかに取りまとめに向けて努力したい」。額賀衆院議長は6月、合意に至らなかった通常国会の記者会見で「秋の臨時国会を目指し一致点を見いだす」と目標を掲げた。
皇族数確保策は、2022年1月から与野党代表者による全体会議で議論をしている。先の通常国会では、自民の麻...
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