プラスチック生産規制を巡る各国の立場
 プラスチック生産規制を巡る各国の立場

 プラスチックによる環境汚染を防ぐ国際条約作りの政府間交渉は、折り合える着地点が見えないまま14日の閉幕予定日を迎えた。合意できれば地球温暖化対策に並ぶ重要条約になるが、生産段階での規制などの対策に積極的な欧州連合(EU)や島国などと、反対する産油国や米国との攻防が最後まで続いた。

 ▽危機

 「人類が起こした危機なのだから、人類が努力と協力を通して取り組まねばならない」。スイス・ジュネーブで交渉委員会が始まった5日、バジャス議長は合意形成を急ぐよう訴えた。プラごみによる海洋汚染の深刻化などを踏まえ、国連環境総会(UNEA)は2022年に「汚染を終わらせる」条約策定を決議。交渉委は同年に始まり、今...

残り783文字(全文:1083文字)