
大阪メトロ中央線が運転見合わせとなり、万博会場で運転再開を待つ大勢の人たち=13日深夜、大阪市此花区の夢洲
閉場間際の大阪・関西万博会場に鉄道トラブルが直撃し、帰途に就く大勢の来場者が留め置かれ、野外泊を余儀なくされる人も出る異例の事態となった。大動脈が一時途絶え、アクセス手段が乏しい人工島で懸念されていた孤立のリスクが現実となり、運営側の想定の甘さが露呈した。情報発信もちぐはぐで、非常時対応の課題が浮き彫りになった。
▽ベンチで朝まで
会場につながる唯一の鉄道、大阪メトロ中央線が13日、停電で運転を見合わせたのは、帰宅ラッシュで特に混雑する午後9時半。東ゲートに直結する夢洲駅に多くの客が押し寄せる中だった。
救急搬送者も出るほど駅周辺が混雑する状況で、和歌山県岩出市の山口寛雄さん(76)は帰宅を...
残り998文字(全文:1298文字)