
JR渋谷駅前の観光案内所に設置された気候時計とともに、地球温暖化への危機感を語る三島のどかさん=6月、東京
10日投開票の参院選で、若い有権者が深刻化する環境問題に注目している。各党とも地球温暖化防止や脱炭素政策を公約に掲げるが、選挙戦では足元の物価高、外交・安全保障についての主張に力点が置かれる。将来の危機に不安を募らせる若者からは「環境問題の議論が聞かれない」「論点としての優先順位が低い」との声が上がる。
(東京支社・鶴巻新也)
6月末、ビル群の隙間から夕日が差し込む東京のJR渋谷駅前。うだるような暑さの中、若者があふれる雑踏の脇で選挙カーから支持を訴える声が響いた。東京の大学に通う三島のどかさん(20)=新潟市西蒲区出身=は報道や街頭演説を見て感じる。「気候変動の話題が少ない」
温暖化の進行...
残り1610文字(全文:1910文字)