最適な鉄筋の組み合わせなどを自動で構築するソフトを導入した本間組
最適な鉄筋の組み合わせなどを自動で構築するソフトを導入した本間組

 人手不足が深刻な課題となっている建設業界で、デジタル技術の導入が進んでいる。時間外労働の上限規制施行から1年がたち、建設現場では自動化・省人化に向けた取り組みが加速。生産性向上に向けたシステムや機器の積極的導入が進むほか、新たな技術を提案するシステム開発会社の動きも活発化している。(メディア編成センター・佐藤雅樹)

 総合建設業の本間組(新潟市中央区)は、コンクリート構造物の設計時に鉄筋を適切な位置や量、間隔で配置する「配筋」のソフトウエアを導入。3Dデータで瞬時に配筋モデルを生成するもので、マンションや工場などの施工検討プロセスを効率化した。

 正確な配筋の施工は、建造物の安全性や耐久性に大きく影響することから慎重な作業が求められる。鉄筋同士や各部材との干渉が起こらないよう施工図を調整するなど、各工程に要する時間と手間が課題となっていた。

 新システム導入で...

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