
被団協のノーベル平和賞受賞を受け、思いを語る西山謙介さん=2024年12月、長岡市
1945年8月の終戦から間もなく80年。戦争経験者が少なくなる中、親世代の体験を語り継ごうと奮闘してきた長岡市の被爆2世、西山謙介さんが今春、病気のため77歳で亡くなった。体調を崩し、今年8月の原爆犠牲者追悼式典を機に、県内在住の被爆2世の女性に事務局長のバトンを託そうとしていた矢先だった。原爆の恐ろしさを直接知る人が減っている現実に、関係者は「被爆の実相をどう伝えていけばいいか」と模索を続ける。(報道部・今井かおり)
西山さんは父が広島市で被爆した被爆2世で、2015年に県原爆被害者の会の事務局長に就任した。高齢化で被爆体験を語ることができる会員が減ってきたため、会は20年度末で活動を停止...
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