国連本部で開かれたパレスチナ国際会議=22日、米ニューヨーク(ゲッティ=共同)
 国連本部で開かれたパレスチナ国際会議=22日、米ニューヨーク(ゲッティ=共同)
 パレスチナ国家承認を巡る構図

 世界の指導者が国連本部に集まり、パレスチナ自治区ガザで地上侵攻を続けるイスラエルに「ノー」を突き付けた。孤立を深めるイスラエルは米国を後ろ盾に先鋭化。国際法違反となるヨルダン川西岸の入植地拡大で対抗する構えで、西岸の一部併合に踏み切る懸念も浮上する。欧州主要国の強い意思表示とは裏腹に、パレスチナ和平はより困難になりつつある。

 ▽高揚感

 「時が来た」。フランスのマクロン大統領が22日、パレスチナ国家承認を宣言すると、国連の総会議場は高揚感に包まれた。ここ数カ月、各国に承認を呼びかけていた。パレスチナのマンスール国連大使は感極まった表情を浮かべた。

 国連が長年目指してきたパレスチナとイスラエルの...

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