東京電力福島第1原発の処理水放出などの影響を受ける事業者らも出展した食品の展示商談会=7月、仙台市
 東京電力福島第1原発の処理水放出などの影響を受ける事業者らも出展した食品の展示商談会=7月、仙台市
 原発事故などに伴う福島県産食品の輸入規制

 東京電力福島第1原発の処理水を海に放出し始めてから2年がたった。福島県産品には、福島事故の風評被害や海洋放出に伴う外国政府の輸入規制の影響が続いている。風評払拭への責任を負う東電ホールディングス(HD)は、国内外で販売促進イベントに参画して事業者との橋渡しをするなど、流通拡大に向けた取り組みを強めている。

 「水産品の消費・流通対策、損害発生時の適切な賠償に引き続き取り組む」。東電HDの小早川智明社長は8月に開かれた処理水などの関係閣僚会議で、石破茂首相らを前に、こう強調した。

 会議に先立つ7月、仙台市では食品卸売業の国分東北(仙台市)による商談会が開かれた。400を超える食品の生産、製造事業...

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