ベセント米財務長官(左)と会談する韓国の李在明大統領=9月24日、ニューヨーク(聯合=共同)
 ベセント米財務長官(左)と会談する韓国の李在明大統領=9月24日、ニューヨーク(聯合=共同)

 米国との関税交渉妥結を目指す韓国が、巨額の対米投資に警戒感を強めている。7月に合意した3500億ドル(約52兆円)規模を巡り、株式投資を求める米国との間に隔たりがあるためだ。巨額のドルをつぎ込めば自国通貨の暴落を招きかねず、ウォンが急落したかつての危機再来を懸念する。

 ▽停滞ムード

 「全力を挙げて米国に働きかけている」。マレーシアでの協議を終えた産業通商資源省の呂翰九通商交渉本部長は9月27日、仁川空港で疲れをにじませながら記者団に答えた。

 米側が求める株式投資には大量のドルが必要だ。保有するドル資金をはき出したり、ウォンをドルに換えたりする必要がある。こうした動きは外国為替市場の混乱を招き...

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