陸上の世界選手権東京大会男子400メートルリレー決勝のレース後、選手たちに声援を送るスタンドの観客=9月、国立競技場
 陸上の世界選手権東京大会男子400メートルリレー決勝のレース後、選手たちに声援を送るスタンドの観客=9月、国立競技場
 陸上の世界選手権東京大会最終日にスタンドを埋める大勢の観客=9月、国立競技場
 陸上の世界選手権東京大会男子棒高跳びで、世界新となる6メートル30をマークしたアルマント・デュプランティス(左下)に拍手を送る観客=9月、国立競技場
 陸上の世界選手権東京大会男子棒高跳びで6メートル30の世界新で大会3連覇し、喜ぶアルマント・デュプランティス(下)と盛り上がる観客=9月、国立競技場

 スポーツ中継の主流が有料動画配信に移りつつある中、9月の世界陸上選手権東京大会は従来通りTBSが長時間放送し、大会の盛況に大きく寄与した。来年3月のワールド・ベースボール・クラシックの日本での独占放送権を米動画配信大手ネットフリックスが獲得して話題となったばかりで、地上波放送の影響力を改めて示す機会となった。ただ、今後も同様の中継を続けるには、厳しい現実も横たわる。

 ▽危機感

 「今回失敗したら、もう地上波で放送できなくなるかもしれない」。こんな発言が開幕前の会議で出るほど、TBSの危機感は大きかった。社運をかけて成功を目指し、バラエティーや情報番組でも、過去にない頻度で事前に特集を放送した。...

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